多重債務で苦しむ人のためのアドヴァイス

借金が膨れ上がってしまって首が回らなくなってしまったという人に話を聞いてみると、ほとんどの場合で「最初は足りない分だけをすこし借りることから始まった」と答えます。数百万、多い場合で数千万円の借金も、最初は数万円のキャッシングから始まったというのです。そう考えると、誰でも借金地獄に陥る可能性を持っていると考えられますね。

多重債務というのは、複数のキャッシング会社から多額の借入をしていることを言います。先月には5万円をキャッシングして、今月も生活費が足りなかったため5万円をキャッシング。それを繰り返すことでそのうち本人の収入では返済が不可能となり、その返済のために他のキャッシング会社から融資を受け返済をするという方法を使うことになります。それを繰り返しているうちに、利息ばかりでどんどん返済額は増え、すべてのキャッシング会社から返済の催促を受けるようになります。そういう状態に陥った人を多重債務者と言います。

2010年に総量規制が施行させることによって、多重債務に陥る人も徐々に少なくなってきています。しかしながら、必要以上の借入を繰り返すことが体質化してしまった人や、悪徳な貸金業者にだまされてしまった人など、いまだ多重債務で苦しんでいる人もたくさんいます。借金を返済するために他の貸金業者から借りようとしたのに、総量規制により借りることができず、どうすればいいのかわからないという人もこれから増えてくるでしょう。

多重債務に陥ってしまうと、もう自分の力ではどうすることもできません。頑張って働いたからといって、借金をきれいに返せるようになる、そう簡単な問題ではないのです。借金問題で悩んでいるという方は、すぐにでも専門家へ相談をするようにしましょう。

この場合の専門家というのは弁護士です。最近ではテレビＣＭなどでも、「借金問題に困ったら弁護士へ相談」というような法律事務所の宣伝をよく見かけます。借金問題を専門としている法律事務所もたくさんあります。「相談をすると弁護士費用を支払わなければならないのでは」と心配される方もいますでしょうが、今では弁護士会などが主催する無料相談会などが各地で行われています。まずはそういった無料相談会を利用するようにしましょう。法律事務所などでは相談料を無料とするところも増え、値段設定をわかりやすくする努力が進められています。

弁護士は債務状況を把握した後、債務整理をする手続きを始めます。債務整理には任意整理、民事整理、自己破産などの方法がありますが、どれも弁護士にしかできない仕事です。一人で抱え込まず、まずは無料相談へ行きましょう。