消費者金融からの融資を一本化する注意点

消費者金融からの借入を一本化する方法を教えて!

クレジットカードキャッシングや、消費者金融の利用でしばしば問題になるのは「多重債務による債務超過」です。計画的に返済を予定していたものが、何かのきっかけで崩れてしまって、「返済のための借金」を重ねてしまうと、次第に利息ばかりがかさんで元金の返済がちっとも進まなくなり、更に複数の借入先の借金にそれぞれ利息が加算されるため、月々の合計返済額が大きくなって家計を圧迫します。

こうした状況に陥った時、債務整理の方法の一つとして勧められるのが「債務の一本化」です。

消費者金融との取引について定めた法律、貸金業法が改正されて、消費者金融からの借り入れには「総量規制」といって、年収に応じた制限がかかるようになりました。ですから、今後、新たな借入を行うためには、原則として、収入が急激に増えるか、返済がある程度進むか?のどちらかの条件が必要になってきます。しかし、これは、通常の取引に関する条件で、消費者金融以外の貸付については、総量規制の対象ではありません。また、消費者金融の借り入れであっても、例外的に、「利用者が一方的に有利になる融資」に限っては、新たな融資を認めています。

これらの条件から、これまで返済を続けてきた複数の融資を、より、金利の低い銀行や消費者金融から、一括して借り入れて返済し、返済先を1本にまとめて負担軽減を図ることが認められています。結果として、小口の借り入れを複数返すよりは、月々の返済額は少なくなりますし、完済までの利息は増える可能性がありますが、金利そのものは下がることで、繰上げ返済など、早く返済を進めていくことも検討できるようになる、というわけです。

このような動きを受けて、ネットバンクや信販会社なども「おまとめローン」などの金融商品を発表しています。いずれも、消費者帰任優の小口の借り入れと比べると、金利面では低くなっています。

利用に当たって注意しなくてはならないのは、過払いの存在の有無です。もし、過払いが発生していても、借り換えで完済してしまうと、過払い金請求はできなくなってしまいます。ですから、一本化を行う前に、全ての借り入れについて、過払いが起こっていないかを確実に確認しておく必要があります。もし、過払いが発見された場合は、一本化の前に、そちらの処理を行う必要もあります。ご自分だけでは対処が難しい場合は、無料金融相談や、弁護士、司法書士、行政書士などの法律の専門家に助言を求めることも大切です。