債務整理の種類

債務整理とは-繰り返すキャッシングの果て-

キャッシングはまとまった現金が急に必要になったときにはとても便利なものです。家族や身内、友人にお金を借りるのは、関係が崩れてしまう原因ともなりますので気がひけますが、キャッシングは自分名義で保証人なしでも借りることができ、それに分割して返済することも可能であることから、比較的気軽な気持ちで借りることができるシステムです。

しかし、安易な気持ちでキャッシングを繰り返すことによって、取り返しのつかない状況に陥ってしまう危険性もあります。お金の魅力というのはとても怖いもので、お金さえあれば世の中のすべてがどうにでもなってしまうという気持ちにさせてしまいます。そのためキャッシングを常習的に繰り返してしまう人が後を絶ちません。

最初は数万円のつもりでも、それを何度か繰り返すうちにあっというまに毎月の収入では返済できない金額にまで膨れ上がります。金額が増えれば当然利息も増え、それに返済に時間がかかると利息だけでもどんどん増えていきます。

1つのキャッシング会社から借りられる限度額を超えてしまえば、この返済のために他のキャッシング会社を利用するようになります。そうして数件の会社で借金を作ってしまっている人を多重債務者と言います。多重債務になってしまうと、もう自分ではどうしようもなくなってしまいます。専門家の力を借りるしかないのです。

専門家の力を借りてどうするのかというと、膨れ上がった借金を整理し、返済できる手立てを一緒に考えてくれるのです。それを債務整理と言います。専門家とは弁護士または司法書士のことを言います。

債務整理には3つの方法があります。1つは任意整理というもの。任意整理とは、裁判所などの公的機関を通さず、債務者と直接やり取りをしながら借金の額を圧縮することを言います。いわゆるサラ金などといった消費者金融は、法外の利息で貸している場合がほとんどであるため、弁護士と直接話し合いをすることによって、利息分などを減らすことができるというメリットがあります。

次に個人再生という方法があります。裁判所を通して、3年以内に返済能力分の借金を返済することができたら、残りの借金がすべて免除されるというものです。ただし、個人再生をするためには安定した収入がなければいけません。

3つ目に、自己破産。これは、自分の持っている財産をすべて債務者に渡すことによって、借金が免除されるというもの。借金もすべてなくなりますが、自分の財産も最低限のもの意外すべて失ってしまうことになるため、これは債務整理の最終手段とされています。

繰り返すキャッシングの果てにはこのような現実が待っています。自分の人生が借金のための人生になってしまうのです。こうした現実から目を背けず、キャッシングを利用する際には十分考慮していただきたいと思います。